あなたが言うように、ほとんどの有名カメラマンは、ほとんど東京に集中しています。でも、これは東京に事務所をおいているというだけであって、実際は地方や海外に出て撮影することも少なくありません。
もし、あなたがスポーツなどのビッグイベントを撮るならば、東京と海外に狙いを絞ったほうが、はるかに効率良く仕事ができます。
しかし自然や風景など、東京にはないものを撮るとしたら、東京にこだわる必要など、まったくありません。
今をときめく風景写真の第一人者も、かつては地方で作品を撮りためていました。
写真を撮るという行為そのものについては、東京よりも地方に暮らしていたほうが、地の利を生かして、はるかに有利に撮影を展開できます。
では、なぜ大金をはたいてまで、みんな東京に集まるのでしょうか?
一番大きな理由は、そこに「市場」があるからです。マスコミを舞台に活躍しようと思ったら、出版社や広告代理店などがひしめきあう東京で勝負しないかぎり、どうにもならないのです。
また最新の情報も飛び交い、ライバルも多いため、日ごろの切磋琢磨によって、さらにメキメキと実力をつけることもできます。
また女の子などの写真を撮るにしても、優秀なヘア&メイクやスタイリストが集まっている東京でないことには、どうにもなりません。
たとえ地方に出かけて、そこの気候・風土を盛り込みながら撮影するような場合であっても、東京で撮影に必要な人材をかき集めて、ロケバスなどで移動します。
東京というのは、よその地方とは根本的に異なり、基本的に何だって揃っているからです。
もしキミが古里に深く根を下ろして、プロとしてやっていきたいならば、東京にあるどこかのフォト・エージェンシー(写真のレンタル業務を代行)と契約して写真を売ってもらったほうが、はるかにムダのない仕事ができると思います。
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