プロカメラマン への

写真のテクニックから人生相談にいたるまで、柳沢雅彦が読者のさまざまな質問に答える好評のシリーズ企画「新・プロカメラマンへの道~唯我独尊Q&A編」は、 7月10日更新の「特別編」をもちまして一時中断させていただきます。 なお引き続き、読者の皆様からの質問は こちらのページ で受け付けております。 お寄せいただいた質問については、今後は短期集中連載という形で取り上げさせていただきます。

Q10 「元カノのヌードだって!?」 バックナンバーはこちらのページからどうぞ

元カノ(昔の彼女)のヌード写真を撮りためていたので、これをまとめて1冊の写真集にしようと思います。しかし彼女は「終わってしまったことだから…」と頑なに拒んでいます。 私がプロ宣言すれば、勝手に出版することができますか?
__ (東京都・20才・フリーター)

はっきり言って、できません。なぜ、できないかというと彼女が肖像権をもっているからです。 これはプロカメラマンでも同様です。もちろん彼女に告訴されることも覚悟するならば、それは、あなたの勝手ですが…。

それにしても、なぜ彼女のヌードをいっぱい撮っていたのですか。 最初から写真集をつくるつもりだったのですか。それとも趣味で撮っているうちに、そうしたくなっただけですか。彼女と別れてみて、あらためて彼女のことを好きな自分に気づいて写真集をつくってあげようと思ったのですか。 まさか自分を捨てた彼女への腹いせにヌード写真集を出そうなんて思ってるんじゃないですよね。

まだまだ疑問はあります。なぜ彼女は写真集に反対してるんですか。彼女は、これまでの写真を全部見てきたんですか。彼女に新しい恋人ができて、その彼氏に気を使って出版を拒んでいるんですか。 あなたの撮った写真というのはエロ本の類いで、彼女を怒らせてしまったんではないですか。

最初から写真集をつくろうと思っていたのならば、彼女との間で簡単な覚書を交わしておくべきでした。 趣味で撮っているうちに、そうしたくなった場合でも、彼女と仲良くしているうちに書類にサインしてもらうべきでした。

別れてから、あらためて彼女のことを好きな自分に気づいて写真集をつくってあげようと思ったのならば、自分の真心を手紙などに丁重にしたためて、彼女あてに送ってみたらどうですか。携帯電話のメールじゃ、いけませんよ。 もし自分を捨てた彼女への復讐にヌード写真集を出そうなんて思っているようならば、あなたは最低の男です。

これまでの写真を全部見てきた彼女がイヤだと首を振るのなら、絶対に出版してはいけません。彼女に新しい恋人がいるようならば、出版を拒む女心もわかります。 あなたの撮った写真の内容で彼女を怒らせてしまったのならば、やはり男として潔く身を引くべきです。

私たちプロは仕事でモデルを撮る場合には、事前に「肖像権譲渡証明書」などをもらっています。お互いの合意のうえに撮影をスタートするわけです。






連載第11回 「写真賞で一生が約束される!?」 もぜひご覧ください




バックナンバーは、こちらのページ、または上のサイトマップからどうぞ



Copyright by Masahiko Yanagisawa / SPORTS CREATE
All rights reserved. No reproduction or republication without written permission.
当ホームページに掲載されている全ての画像・文書データの無断転用・無断転載を禁じます。
また、万一トラブルが発生した場合でも、当サイトの管理者は一切その責を負いません。
記事の内容、当写真事務所に対するお問い合わせは、 japan@super-masa.comへ、ホームページに
関するメールは、 webmst@super-masa.comへお寄せください。