プロカメラマン への


写真のテクニックから人生相談にいたるまで、柳沢雅彦が読者のさまざまな質問に答える好評のシリーズ企画「新・プロカメラマンへの道~唯我独尊Q&A編」は、 7月10日更新の「特別編」をもちまして一時中断させていただきます。 なお引き続き、読者の皆様からの質問は こちらのページ で受け付けております。 お寄せいただいた質問については、今後は短期集中連載という形で取り上げさせていただきます。


Q1 「有名カメラマンのアシスタントになれるの!?」 バックナンバーはこちらのページからどうぞ


私は現在、高校に在学しています。将来、雑誌などで活躍するトッププロになりたいと思います。○○先生(私が憧れるカメラマン)のアシスタントになりたいのですが、どうしたらいいでしょうか?
(東京都・17才・高校生)



目標の先生がいるならば、比較的、話は簡単です。
要するに、その先生が首を縦に振れば、あなたの夢が叶うのですから…。

まず、やらなければならないのは、その先生とお知り合いになることです。 一番、手っ取り早いのは、先生に手紙を書けばいいのです。 「私は○○○○という雑誌で、いつも先生の作品を拝見しております。 できれば将来、先生のようなトッププロになりたいと思います。 もし先生のご都合さえよければ、アシスタントとして働かせていただけないでしょうか」といった具合です。そのあとに先生の写真に対する感想文を添えれば完璧です。

ここから先は常識なので、本当は言うべきことでもないのですが、 最近は常識知らずの人が増えていますので、あえて付け加えておきます。 それは返信用の切手を同封するという最低限のマナーです。

カメラマン志望の人には、よほど型破りの人が多いのか、いきなり私あてに100枚以上のプリント(四切サイズ)を 「添削指導してください」という小さな紙っきれのメモとともに宅配便で送りつけてきたツワモノが過去にいました。

はがきに感想を書いて送ったら「作品を返してください」と相手から請求が来ました。 私は呆れ返りながらも、事務所に置いておくスペースがないので、私が送料を負担して返送しました。 結局、それっきりでした。明らかに彼の行為と私の常識がズレていたのです。

写真が上手いというのはプロの必要条件ですが、それだけでは社会から相手にされません。 あくまでも人間としての総合力が問われるのです。今いかなる境遇でも諦めてはいけません。 コネなどなくても常識さえあればトッププロのアシスタントになれるのです。


最後に先生の住所を調べる方法を列挙しておきます。
1.NTTの電話帳で片っ端から調べる。マスコミで活躍するプロの多くは東京に集中。
2.雑誌の出版社に聞く。教えてくれなかったら、先生への手紙を預ける。
3.どこかの写真家協会に入っている先生の場合は、その名簿で調べる。
4.先生が写真集を出版している場合は、どこかに書いてある可能性が大。
5.写真展をやっていたら、現場で先生かアシスタントをつかまえて直接聞く。






連載第2回 「ピューリッツアー賞で一躍スターに!?」 もぜひご覧ください




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