あなたにとって、いい先生とは、どんな先生なのでしょうか。ただ写真のテクニックを教えてくれればいいのでしょうか。
それとも、おカネの儲け方を教えてくれればいいのでしょうか。写真家としての心構えを叩き込んでくれればいいのでしょうか。
とにかくギャラを多く払ってくれればいいのでしょうか。
はっきり言いますが、これらすべての条件を満たす先生は、どこにもいません。要するに、あなたが何を求めるか、それを明確にすることが出発点です。
ただ写真のテクニックを教えてくれればいいというのならば、いわゆるレッスンプロのもとにつくのが一番です。カメラ雑誌を片っ端からペラペラめくってみて、わかりやすい解説をしている先生のもとに押しかけて行けばいいのです。
なかなか親切な先生が多く、締め切りの時期さえ外せば、アシスタント希望の相談にも気軽に乗ってくれると思います。
次に、おカネの儲け方を教えてほしいというのならば、今度は広告系のカメラ雑誌(「コマーシャル・フォト」玄光社)で活躍しているカメラマンのもとに弟子入りすればいいのです。
バックナンバーのなかには、カメラマンの電話帳が付録になった号もあるので参考にしてください。すでにアシスタントが何人かいるはずですので、一番下の弟子からスタートです。
写真家としての心構えを叩き込んでもらいたいのなら、気骨のある写真集を何冊か出版しているカメラマンのもとに頼みにいけばいいのです。
みんな信念をもって写真を撮っている人ばかりなので、ちょっと近寄りがたいような感じもするかもしれませんが、あなたの写真に対する情熱と先生に憧れる熱い気持ちさえ伝われば、アシスタントにしてくれるでしょう。
どの先生のもとを訪問するかは、あなた次第ですが、これだけはやってはいけないという業界のタブーがあります。
それを思いつくままに列挙します。
1.同じジャンルで2人以上を訪問してはいけない(業界は狭いので、すぐバレます)。
2.調子に乗って知ったかぶりをしない(メッキは、すぐに剥げます)。
3.対等な口をきかない(あくまでも先生は先生、弟子は弟子です)。
4.兄弟子には絶対服従(どうしてもイヤだったら自分がやめなさい)。
5.先生の厳しい教えに感謝する(本気で心配してくれているからこそ怒るのです)。
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